| ・石けんの成分 | 石けんの成分は、主に脂肪酸ナトリウム(固形石けん)と脂肪酸カリウム(液体石けん)に分類することができます。これらには、原料である油脂の持つ洗浄力を助ける助剤などが加えられつくられています。 
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      | ・石けんの原料
 | 原料である油脂(牛脂やヤシ油など)は、脂肪酸とグリセリンに分けられます。グリセリンは、廃液とされ硝酸を加えるとニトログリセリン(爆薬の原料としては有名)となり医療などに幅広く活用されています。
 
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      | ・脂肪酸
 | 脂肪酸は、300種類以上あるといわれ石けんの原料に多用されるものに
 
 ・ラウリン酸(C12)
 ・ミスチリン酸(C14)
 ・パルチミン酸(C16)
 ・ステアリン酸(C18)
 ・オレイン酸(C18:1)
 ・リノール酸(C18:2)
 ・リノレン酸(C18:3)    C=炭素 (全て偶数のものができる)
 
 などがあり、ラウリン酸はヤシ油に44%程度含まれ、パルチミン酸はパーム油に42%程度含まれています。
 
 一般的に炭素の長さがC12〜C14くらいが洗浄性、泡立ちにすぐれているといわれます。C18くらいですと溶けにくく、固まりやすいといった性質がありますが、油汚れには炭素の長さが長いほうが強いとされています。
 
 また、炭素数は短いほど速乾性があり、炭素の短いものは、乾燥肌やアトピーの方には不向きといえるでしょう。
 
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      | ・脂肪酸の特性
 | ・脂肪酸による石けんのもつ特性
 
 
        
          
            | 脂肪酸名 | 原料 | 冷水で | 洗浄力 | 泡立ち | 皮膚への刺激 |  
            | ラウリン酸 | ヤシ油・パーム核 | 溶けやすい | やや大 | 大 | 中 |  
            | ミスチリン酸 | ヤシ油・パーム核 | 溶ける | 大 | 大 | 弱 |  
            | パルチミン酸 | パーム油・牛脂 | 溶けにくい | 大 | やや大 | 弱 |  
            | ステアリン酸 | 牛脂 | 溶けない | 特大 | 中 | 弱 |  
            | オレイン酸 | パーム・牛脂・米油 | 溶けやすい | 大 | 大 | 微弱 |  化粧石鹸に適した固さ、溶けやすさは 牛脂とパーム油の割合が 8:2 といったブレンドがよいとされます。
 
 
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      | ・適正温度
 | ・特性を生かす適正温度
 廃油石けん、米ぬか石けん  などは 20℃以上
 パーム油、牛脂 などは       30℃〜40℃以上
 ステアリン酸、パルチミン酸などは  50℃〜60℃以上
 
 *適正温度以下では、石けんが溶けきれずに石けんの持つ洗浄力が半分以下になってしまうこともあります。
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